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粘土療法ーClay therapy

 エサシトモコ展 ―粘土療法 Clay therapy

エサシトモコの心象的セラミック作品をインスタレーションし、オマージュテーマである、
市川曜子さんの版画数点を展示。会場には訪れた人が粘土遊びできる「勝手にワークショップスペース」を設け、作家も画廊の一隅で制作予定です。

 ぎゃらりー由芽 *三鷹*

http://galleryyume.web.fc2.com/
2016年7月16日(土)~ 7月31日(日)

12:00~19:00 木曜休廊 *最終日は17:00まで

猫と版画.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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粘土療法とオマージュ作品  


 わたしはここ10年『カオデカクン』という猫の彫像を制作して暮らしている。画廊からそんなわたしを心配に思ってか「猫ではない作品でお願いしたい」と依頼が来たので、つい「では、犬で行きます!」と返事をした。そんな単純な理由で犬をテーマにしてはならないと思っていたところ、友人が行って来たという「箱庭療法」のことが頭に浮かんだ。画廊の白い空間自体、箱庭のようなものだ。身の回りには昔から「精神」を病んだ人間が多く、自分も含めてだれもがその一端にあるということも含めて『粘土療法』というテーマを立てた。

  おまけに市川曜子さんの版画を立体オマージュ化するという、人のふんどしで相撲をとるようなアプローチを思いついた。ところが、実際にやってみると、平面を立体にするという不条理にもまして、「自分の作品としての存在」に気がつき、彼女の作品とはどんどん違うものになっていく。人のふんどしは自分用に緩めるなり、締め直すなりする必要があったということだ。粘土療法を楽しみながらチマチマと作った作品は、作家の鑑であると同時に、『鑑賞』という言葉の通り観る人の鑑であってこそ真価が発揮される。『粘土療法』はだれの為の療法なのかは是非、会場で作品から嗅ぎ取ってもらえればありがたい。     エサシトモコ

 


 


 


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